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キンコン西野 Voicyおすすめ 「2020年のリーダー」について
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西野亮廣エンタメ研究所 Voicyとは?

「どうも、キングコングの西野亮廣です。お笑い芸人をしたり絵本作家をしたり、国内最大のオンラインサロン西野亮廣エンタメ研究所の運営をしたりしています。」
このお決まりのセリフを毎朝聴いているあなたへ向けて書いています。
はじめまして。
僕は2019年の1月より、オンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」に入会しているフラシカと申します。
岩手に住み、普段は工場勤務をしています。
その傍らでブログ運営に繋がる学びや、実際にそれを収益化する為のアフィリエイト広告の勉強をしています。
人生に迷い悩んでいた頃、西野さんのオンラインサロンに出会い入会しました。
今は自分のいる場所から実践的なビジネスのこと、そして何よりも仕事に対する「姿勢」をオンラインサロンから学んでいます。

Voicyについて
Voicyは毎朝出勤時に試聴しています。
「おはようございます」ツイートと一緒に、その日の放送の感想を呟くのが日課です。
最近本数も増えて検索もしづらいなと感じ、今回Voicyの放送を「リーダーについての話」だけに絞ってまとめてみました。
オンラインサロンのみなさんや、最近Voicyを聴き始めた方に向けてお役に立てれば幸いです。
Voicy最近聞き始めた人へ
2019年9月26日から配信スタート。
西野さんのVoicyでは普遍的なお仕事の話をメインに毎朝7時に配信しています。
- 「未来について」
- 「お金について」
- 「仕事の向き合い方について」
- 「広告・マーケティングについて」
西野亮廣エンタメ研究所の詳しい内容についてはこちらを参照してください。

西野亮廣エンタメ研究所 Voicy 「2020年リーダー論」一覧
西野亮廣エンタメ研究所「Voicy」の内容を「リーダーについて」でまとめました。
各タイトルにリンクを貼っているので、そこからVoicyの音声へ飛べます。
1冊のビジネス本を読んでる感じを味わえるように、長いですが1記事にすべての内容を詰め込みました。
文章はVoicyの内容を文字起こしして読みやすいように編集してあります。
音声・文字、お好きな方でお楽しみください。
では、西野亮廣の「リーダーの歩き方」です。
【リーダー】2020年リーダーの歩き方

ことわざで「早く行きたければ一人で行け、遠くに来たければみんなで行け」ってすごく有名な言葉があるじゃないですか。
いま僕が目指している場所というのは一人じゃ確実いけない。そのことはかなり前から実感していてですね。
あるときから、プレーヤーでもありつつリーダーとして勤めることを意識するようになったんです。
今日はですね、2020年のリーダーはこういう風に振る舞ったらいいんじゃないの?っていうようなことをお話ししたいなと思っております。
リーダー像の答えって時代によっても違うし、チームの規模によっても違うと思うので、あくまで西野の場合ですけどね。
2020年を生きていて、さまざまなプロジェクト、絵本だとか、映画とか、美術館とか同時進行していて、3万3000人(2020年5月現在は5万3000人)のコミュニティを運営しているリーダーの場合。
この観点からお話しさせていただきたいんですけども。
まあ多分ですね、気をつけなきゃいけないポイントというのはざっくりこんなところだと思うんですけど
①理念を語る
②手を動かさない
③みんなが解きたくなるような問題を用意する
④みんなが導いた答えと理念を照らし合わせて微調整をする
⑤多数決は参考にしても反映しない
⑥各スタッフに合わせた報酬を考え抜く
⑦責任を取る
こんな所だと思います。すべて説明しますね。
①理念を語る
もう10年前、20年前、30年前も、そして今も10年後も非常に重要だと思う。
目的地を示してメンバーに共有しないとメンバーはその船の漕ぎ方が分からないからね。
帆を貼った方がいいのか、どの角度に貼って帆を向けた方がいいのかっていうのがわかんないから。
理念を語るっていうのは非常に重要。
何回か前のvoicyでもお話しさせていたんだいたんですが、今、物語があるところに人がすごく反応しているので、応援したくなるような理念は非常に重要だなと思っていて、まずはリーダーは理念を語るのは今も昔も変わらず重要だと思います。
②手を動かさない
これも昔からあんまり変わってないかもしれないですね。
現場に足を運んで作業すると、すごく見られ方もいいじゃないですか。リーダーが率先して動いてるみたいで、すごく見栄えもいいしイメージもいい。
だけど、チームのことを考えていくのに、果たしてそれ正解なんだろうか。
この間フィリピンに行って、フィリピンの子どもたちに絵本を配ったんですね。
それは子ども達の反応とかが、次の僕の活力になるから。それはそれでプラスになるんですね。確実に。
だけど一方で、絵本を運んだりしている時間に思ったんです。
チームのこと考えたら、僕は絵本を運ぶより、その時間を使って新作でも作ったほうがよくて、そうした方がチームのみんながまだ食っていけるんじゃないか?って。
リーダーが率先して現場に足は運ぶとみんな褒めてくれるし、逆にいうと、「現場に来るなよ」「メンバーを考えて手作業じゃなくて、農作業しろよ」っていう人ってあんまりいないので。
だから、手を動かした方がリーダーも気持ちがいいから、ちやほやされるから、ついつい手を動かしがちなんですが。
やっぱりチームのことを考えたら1歩2歩下がって、俯瞰でチームの動きを見なきゃいけないですね。
③みんなが解きたくなるような問題を用意する
これが非常に重要だなと思っています。
トップダウン型で指示するのは、ちょっと今の時代にあってなくて。
みんな発信力持っているし、発信力持ってる人に発信させないっていうのっていうのはちょっとあれだなーっていうのがあって。
あとはやっぱ、考える作業って楽しいんで、それを奪ってしまうとあまりよろしくない。
だから、みんなが解きたくなるような問題を用意することですね。つまり、丸投げするっていうことですね。
けっこう勇気がいるんですけど。だって、自分が答えを出して「はい、これやって」の方が大ハズレはないじゃないですか。
だけれども、そんなことを渡されてもスタッフはあまり気持ちよくはないので、クイズを出すということは非常に重要ですね。
④みんなが解いた答えと理念を照らし合わせて微調整をする
たとえば、僕が空間を作って、そこでスタッフが「これをもっと楽しくするために着ぐるみを作ろうよ!」って言い出した時に、果たしそれいいんだっけ?っていう。
お客さん参加型のエンターテインメントを作っていて、着ぐるみっていうものを作ってしまうと、お客さん参加型ではなくてお客さんが主人公を見に行くエンタメになってしまう。
着ぐるみ作ることって、これ一見楽しいけれど、それ正解だっけ?って言う答え合わせを理念の照らし合わせですね。
これをするのが非常に重要だと思っています。
⑤多数決を参考にして反映しない
やっぱりエンタメとサービスが細分化されていって鋭利なものしか選ばれないので、みんながいいねというような丸っこいものっていうのは、どうしても選ばれないから、最終的には多数決に参加した人が不幸になっちゃう。
ちょっとワガママでも「これでいこう」って言い切らなきゃいけない場合があるということですね。
⑥各スタッフに合わせた報酬を考え抜く
これも大事ですね。
お金だけじゃない。もしかしたらその報酬がお金+言葉かもしれないし、ご飯に行ってあげることかもしれないんで、それは各スタッフに合わせてリーダーが考え抜く。
この人は何を欲しがってるのかな?ということを考える事は非常に重要だなと思っています。
⑦責任を取る
これはもう問答無用でリーダーがやらなきゃいけないことじゃないかなと思ってます。
【リーダー】現代のリーダーの鉄則

現代のリーダーの鉄則
①にわかを否定する古参はBANする
②退会作業は無茶苦茶丁寧にする
さて、今日の本題、「コミュニティ運営の落とし穴」についてお話します。
まず、整理しておきたいのは、今は、誰でも発信できるようになってしまったということです。
大体みんな発信の仕方も覚えたと。こうすればバズるとかこうすれば喜んでもらえるだなっていうのも、もう色んなところで議論されて大体みんな発信の仕方は覚えた。
ってなると、この発信では、ヨソと差別化が図れません。
よって、「個の時代」というのはもうとっくに終わっていて、じゃどうやって自分の発信の影響力みたいなものを乗せるか、それは、何人かで協力して出て行くことです。
つまり、もう個の時代は終わって、集落の時代、コミュニティの時代に入りました。よって、オンライサロンみたいなコミュニティーはすごく重宝されるだろうなと思うんですけども、今そうなってますよね、
もっというと、コミュニティ持ってない人って今ちょっと弱くなっちゃってる。どっかのコミュニティに属しているとかじゃないとちょっと弱くなってきていて、だから、コミュニティーの時代に明らかに入ったなと思うんです。
今日は、コミュニティーを運営する人が、何に気をつけなきゃいけないのか?についてお話します。自分は『西野亮廣エンタメ研究所』という三万人規模の国内最大のオンラインサロンを運営しているので、その時に、気を付けていることに基づいてお話しします。
まず、大前提として、オンラインサロン運営はむちゃくちゃ難しいです。ほぼ無理。ほとんどの人は、オンラインサロンを運営することは基本的に不可能である。だからといって絶対やめとけとは思わない。
やるにあたって、押さえておいた方がいいポイントは幾つかあります。今日は主に二つお話しします。
その1:にわかファンを否定する古参
まず、文化を壊すものは一体何なんだ?というところからお話ししたいです。
文化って色々ありますね、サッカー、ラグビー、アニメ、オンラインサロン、なんでもいいけど、文化を壊すもの、もっというと、文化を壊す人は誰なのか?
これは明確に答えが出ています。犯人は誰か?それは、にわかファンを否定する古参です。
例えば、サッカーワールドカップの時とかに時々出てくる、渋谷で騒いでるにわかファンとかを揶揄して、「にわかが」みたいなサッカーファン。Jリーグ普段応援してないくせにこんな時だけ応援しやがって、みたいな古参。サッカーの場合なら、そのにわかを否定するサッカーファンが、サッカーという文化を殺してしまう。
これは明確に、新規ファンになるメリットを少なくしているので、「あそこに行って攻撃されてしまうんだったらやめとこう」ってなりますね。
でもそもそもですね、ファンの入り口はにわかであるっていうことなんです。全員が、当然、にわかを否定する古参ファンさえも、ファン初日の時はにわかであった。
サッカーとかよくわかんないまま、かっこいいな、モテそうだな、みたいなところからスタートして、どんどんどんどんのめり込んでいくうちに、サッカーの戦略とか面白い、みたいな、もっともっと深いところに行くんです。
基本的にファン、全ファンの入り口はにわかなので、にわかを否定してしまうと、新規ファンが入ってこなくなってしまう。どんどんどんどん古くなっていってですね。お爺ちゃん化していくんです。それで、基本的にはもう、つぶれてしまう。
なので、コミュニティーを運営する時にまずルールとして決めておかなきゃいけないことは、「にわかを否定するやつはBANする」と言っておくってことです。
「ドヤる古参はクソ、死ね」みたいな感じで、もう言っとくってことですね。絶対に古参はドヤりたがるんで、「私前から知ってた俺前から知ってた」と言う。
それはコミュニティのことを考えたらもう、全員が損するんで、ドヤる古参、にわかを否定する古参は、BANするってことですね。場合によっちゃ退会させるっていうことですね。
それがまず、コミュニティーのオーナーに必要な要素、一つ目です。
その2:退会してもらうときの立ち振る舞い
次に、絶対にやっちゃダメなこと二つ目です。
絶対にやっちゃダメなこと、サロンオーナーが本当に気を遣わなきゃいけないことは何なのか?
それは、問題を起こす人に退会してもらう際の立ち振る舞いの仕方です。
にわかを否定する古参だとか、コミュニティを応援しているうちに、問題を起こす人が色々と出てくるんですよ。例えば、コメント欄を占拠する人とか。お前ずっとコメントしてんじゃん、お前のせいでコメント欄のタイムラインめちゃくちゃ見にくくなってんだけど、という。それは当然注意したらいいことですけど、注意しても収まらない場合があったりする。
そうしてとうとう、色々色々な問題により、その人にコミュニティーから退会してもらわなきゃいけない、ってなった時のリーダーの立ち振る舞い方なんですけど、基本的には退会作業はむちゃくちゃ丁寧にするっていうことですね。
問題を起こしたからはいさよならBAN、じゃダメで、やっぱりその人は、そのコミュニティーのことを、そのリーダーのことを愛していたので、当然、そのリーダーから急にはいさようならって雑に振られてしまうとですね、愛してた分だけその分と同じ分だけ恨みに変わってしまうんですよ。
そうするとどうなるかっていうと、退会後に、必ずネガティブキャンペーンを始めちゃう。振られてしまった自分を正当化するためにはもうネガキャンするしかないんですよ。自分が間違ってなかったってするためにはもう、コミュニティーが間違ってたんだリーダーが間違ってたんだって言うしかない。
なので、確実にネガキャンを始めてしまうと思う。
僕、オンライサロンは色々見ているんですけれども、やっぱりネガキャンによって結構なダメージ食らってるなっていうサロンは結構見るんですね。
で、退会させる時も、これはもう恋愛と一緒ですね。別れ際っていうのは本当に大事で、まずは感謝を伝える。「ありがとう」っていうことは伝える。
だけど、「今回はルール違反だったんだ」っていうことも伝える。それでも納得がいかないんだったら、もう会いに行ってまで話をして、「ごめん、今回はルール違反だったんだ、でも決してあなたのことが嫌いになった訳ではなくて、今回はルール違反だったんだ」っていうことを納得してもらうまで、やめさせないってことですね。
ここがすごい大事ですね。
で、当然、退会させてしまったあとも、その人が自分たちとかのことを応援してくれてたことは嘘じゃないんで、なのできっちり感謝を伝える。そのあと、よその現場で会ったりなんかしたら、まずはあいさつに行くっていうことをリーダーがやる。
ここをサボってしまうとネガキャンされてしまうので、ここはやっぱりリーダーの仕事かもしれないですね。実はここに一番コストを割く。一番体力を割くところっていうのは、コミュニティ運営の場合だったら、退会作業であるっていうことですね。ここをサボってしまうと寝首を搔かれるので、ここを丁寧にした方がいいと思いますっていうことですね。
【リーダー】守るべきファンとは何か?

「過去の自分を支持する人」ではなくて
「未来の自分を支持する人」である。
やっぱりインターネットによって情報の共有が滞りなく行われるようになった。 つまり、これは何かって言うと、アイデアや技術のコピーがたやすくなったっていうことですね。
どのラーメン屋さんに行ってもおいしいし、どの電気屋さんに行ってもだいたい同じ値段だし、みたいな感じ。クラウドファンディングで立ち上げた企画アイデアって、もう大資本に狙われていて、先に形にされてしまうみたいな感じですね。
アイデアのコピーがたやすくなった。言い方を変えると、「機能で差別化が図りにくくなった」っていうことですね。
そうなったときに、非常に重要なのは何かというと、ファンの存在です。『ファン』っていう言い方をすると、どうしても「タレントとファン」とか「アーティストとファン」とか、芸能活動をしている人だけの言葉ってイメージ がありますが、これは別にそういことではなくて、当然、お店のファンもそうだし、会社のファンもそうだし、ファンっていうのは、非常に重要なんです。
僕は、いろいろと整理して考えるのが好きなほうなんですけど、「ファンって、一体なんなんだ?」これをちゃんと定義しなきゃいけない。
ファンっていうと、ぱっと出てくるワードは「支持者」っていう意味がある。まあ、「支持者」であることは間違いないのです。 が、「支持者」だけでは、ちょっと解像度が低くてですね。「どの部分を支持してくれている人なのか?」まで定義する必要があると思っています。
時代が猛スピードで変わってるでしょ?今日のような明日が来るとは限らないし、まったく予想だにしない明日が来るかもしれない。
つまるところ、場合によっては、大きな変化が求められることがある。変化しなければ生き残れないっていうのは、なんとなくおわかりだとは思うんですけど、そのときに、変化を応援しない人っていうのは支持者じゃないです。
生き残ろうとしているにも関わらず、その生き残る努力を応援しない人っていうのは、支持者じゃない。
現代におけるファンの定義っていうのは、「未来の自分を支持する人」である。
「過去の自分を支持する人はファンではない」と言い切る必要がある。それは「ファンだった人」ですね。
感謝するべき対象であることは間違いないですけど、過去の自分を支持する人っていうのは、ファンとは呼ばないということです。
具体例を挙げてみたいと思います。
たとえば、僕が、「今日から農家をやります!」「今日 から郵便局員になります!」と言ったところで、僕のオンラインサロンに入ってくださっている3万人(注:当時。 2020年3月現在、約4万人)のメンバーは、「あ、また新しいことはじめたんや。」みたいに、おもしろがってくれる。
「なにか狙いがあってやるんだろうな、次はどんなことを仕掛けてくるだろう?」みたいな感じで、おもしろがってくれると思う。
これは、西野亮廣っていうキャラクターが確立したからそうなっただけで、ちょっと時計の針を巻き戻すと、「えんとつ町のプペル」っていう本を作るときに、これまで絵本は、ひとりでボールペンにぎって、ずっとひとりで書いてたんですけど。
「えんとつ町のプペル」っていう本を作るときに、はじめて分業制を導入し たんですよ。
ひとりで作るのではなくて、40人ぐらいのスタッフとみんなで作る、と。
クラウドファンディングでお金を集めて、クラウドソーシングでスタッフを 集めて、40人でいっせーので作ろう!っていうのを立ち上げたときに、やっぱりすごい批判の声があったんです。
それはアンチの人からの声もありましたが、これまで自分のことを応援してくださっていた方からの批判もすごくあって。「そんなのよくない。作家性が薄れてしまう」と。「西野さんがボールペン で書くからいいんだ」みたいなことを。
分業制で書いた作品の形、まだ見てないんだよ?どんなものができるのか、まだ見てないのにも関わらず「よくない」っていう判断を、自分のことを応援してくださってた方が。
変化してほしくないっていうことですよね。
自分の好きだったものの形が変わってほしくない。さっきの話、変化しなきゃ生き残れない時代に、変化を応援しないっていう判断をされたということですね。
これは理屈よりも感情が勝ったんだと思うんですけど、気持ちはすごくわかりました。
むちゃくちゃ反対されたんですね。
反対された意見のなかで気になったのは、「作家性が薄れる」。
ずいぶん当てずっぽうな言葉だな、と僕は思ったんです。当時、「作家性が薄れるって何なんだろう?」と思ったんですよ。
たとえば、僕の頭の中にある、まだ形にできてない映像は、色がついてるんですよ。カラフルなんです。
だけど、僕は、0.03mmのボールペン1本でしか表現する労力がない。頭の中にある映像はカラフルなのに、キャンパスに出来上がってくる絵は白黒。頭の中の映像は、そのまま投影されていないんです。僕の技術がないばっかりに。なので、色をぬれるスタッフさんを雇う。
そうすることで、自分の頭の中にある映像を、そのままキャンパスに落としこむことができるんですね。
これって、作家性が薄れているか?って、けっこう微妙なところですよね。
僕の頭の中の映像、作家性っていうのは、分業制でやったほうが、色濃く出 ているんです。理屈でいうと、こっちのほうが作家性が薄れてないんですよ。
で、「こんなことを言ってたって仕方がないな」と思ったので、クラウドファンディングを立ち上げた。
「えんとつ町のプペル」のクラウドファンディング って、じつは2回やってるんですけど、初回のクラウドファンディングは反応悪かったんですよ。まあ、なんとか目標金額を達成してスタートすることができたんですが、反応はあんまりよろしくなかった。
で、2回目のクラウドファンディング。次は、「えんとつ町のプペル『光る』絵本展」っていうのをニューヨークで開催したい、っていうクラウドファンディングを立ち上げたんですね。
その時は、分業制で出来上がった絵は、もうあるんですよ。「分業制ってこれですよ」って見せた瞬間に、みんなが「超いいじゃん! 分業制いいじゃん!」って急に支持が集まった。これは非常に考えなきゃいけない出来事である。と思ったんです。
こういうことって、けっこういろんなところで起こってるんですね。「えんとつ町のプペル」に限らず、会社組織でも、お店でも。似たようなことが、いろんなところであります。
あの日あの時あの瞬間に「分業制はよくない」みたいな声 聞いていたら、「えんとつ町のプペル」っていう絵本は誕生しなかったんですね。世の中になかったんですよ。その後、たくさんの人を喜ばせることになる作品が、生まれなかった。あの声を聞いていたら。
じゃあ、その声を発していた人はファンなのか?っていうと、じつは、ファンではない。っていう風に言い切らないと、その声を切り捨てることはできないですよね。
やっぱり、ファンっていうのは
「過去の自分を支持する人」ではなくて
「未来の自分を支持する人」である。
「未来の可能性を支持してくれる人」をファンと言い切らないと、ここから生き残っていくことは非常に難しくなる。
変化するときって、これ まで応援してくれてた人の「変化を止める力」がぜったいに働くので。「変わらないで!」ってやつですね。
そういったときに、お笑い芸人だったり、ミュージシャンだったり、会社経営者だったりが、必ず持っておかなければいけないのは、この、ファンの定義ですね。
ファンっていうのは、「過去の自分を支持する人」ではなくて、「未来の自分を支持する人」である。「過去の自分を支持する人」はファンではないと言い切らないと、変化を止める声を切り捨てることはできない。
ここをちゃんとしないと、判断が揺らいでしまうので、気をつけておいたほうがいいと思います。
【リーダー】全員を勝たせろ。自分も。

やっぱ20代前半って自分が主役なんですよ。エッチする時って。
とにかく自分が気持ちよくなりたい、みたいな。サルみたいなんですけど。
やっぱね、この歳になると、そんなことにはあんまり興味がなくなってきて、目の前にいる子をいかにしあわせにするか?っていうところに汗を流すんです。
それはすべてにおいてそうなってきたなぁと思っていて。
考えるのは常に、どうすればこの人を気持ちよくさせられるか?ってことになるんです。エッチに限らずね。
たとえば、サイン会とかしていても、何十人とか、何百人にサインを書くんですね。
で、僕は右利きで、だから、右手でサイン書いて、お名前聞いて、書いて、はいどうも!って渡す時に、握手してくださいって言われるんですね。
僕の握手なんかで喜んでもらえるなら、ぜひぜひなんですけど、この握手してくださいって言って差し出される手が右手なんですよ。
ここでけっこう人って分かれるなって思っていて。
右手をだすってことは、つまり、僕は今サインに追われていて、次もサインを書かなきゃいけないってことはわかっている。
その時に、僕は右手で握手をしようと思ったら、1回ペンを置いて握手して、もう1回ペンを持って、っていう動作が増えるじゃないですか。
左手で握手するだけで、それはやらなくて済むわけですよね。
ふだんご自分が右手で握手してるから、そのクセだと思うんですけど、その時に、自分のクセを優先するか、相手の事情を優先するかでわかれるなって思った。
あとは、お仕事で「画像の確認してください」みたいなのをラインでやりとりしてる時に、pdfで送ってくる人いるんですよ。
そうすると、開く作業を相手にさせるわけじゃないですか。スクショして画像で送れば、相手の手間は省けるわけですよね。
この時もやっぱり、自分を優先するか、相手の事情を汲んであげて相手を優先するかってところで、けっこう分かれる。
街中で写真撮る時なんかまさにそうで、「写真撮ってください」って言ってからカメラ出す人がいる。
断られたら別にいいし、オッケーの確認が取れてから、カメラをだして、カメラを起動させる。
その間、相手の時間を大幅に奪ってしまうってことを気にしていない。
ここの、気にならない人っていうのが、いろんなところにクセとして結果がでてしまうなって。
モテる、モテない、のひとつの分かれ目がそこかもしれないし、ビジネスに関しては、圧倒的に、配慮というか他社目線というか。ここが大きく反映されてしまう、と思いました。
で、今日はそんな話をしたいと思います。
「全員を勝たせろ。もちろん自分も。」というちょっと踏み込んだテーマでお話します。
4方良しの広告
いかに他社目線で、いかに目の前の人を気持ちよくさせるか、っていうところの配慮が欠けてるっていうのは、お仕事で言うと致命的だなって思っていて。
今日は「全員を勝たせろ。もちろん自分も。」というテーマなんですけど、
なのでね、今日の提供げんたみつひろさん、
嫁愛しています、大好きです、いつもありがとう、これからもよろしくね、げんたみつひろ
ってここでげんたみつひろさんの提供を選ばせてもらったんですけど、これは偶然ではなくて、僕は選びにいったんですけど。
僕のvoicyの広告の枠って、まず売ってるんですよ。サロンメンバーに売ってるんですけど、サロンメンバーが広告の枠を1万円で買って、ご自身のキャッチフレーズ、名前を僕がvoicyの冒頭で紹介させていただくと。
くれぐれもルールとしては、自分のサービス、会社を宣伝しない。なぜなら、西野は宣伝をしたくないから。嘘をついてしまうから。
僕がそのサービスとかがいいなぁって思ったらバンバン宣伝しますよ。キャリオクとか。
宣伝しているのでね、実際。
でもそれって、いいなって思ったから宣伝しているだけの話で、このシステムでいうとさ、voicyの。勝手に買われてしまって、じゃあ「これ宣伝してくれ」って言われた時に、僕はノーをだせないわけじゃないですか。
なので、サービスとか会社の宣伝はしませんと。あくまで個人のお名前をここで読み上げるだけです。そうすると別に、誰かのお金がどっかに動く、みたいなことがないので。
誰かの時間が何かに奪われる、みたいなこともないので。僕は嘘つくことにもならないと。
嫁愛しています、大好きです、いつもありがとう、これからもよろしくね、げんたみつひろさんを僕が言ったところで、僕の信用度が落ちる話ではないってことです。っていう風にやってるんですね。そもそもの広告枠の仕組みは。
で、実はこれが全員を勝たせろっていうところに通じているんですけど。
嫁愛しています、大好きです、いつもありがとう、これからもよろしくね、げんたみつひろさんって言うのって、youtubeの間に入ってくる宣伝みたいなのじゃないから、まずはリスナーの方が気持ちがいいと。耳障りなものじゃない。
ひとつ目が、リスナーの方が気持ちいい。
ふたつ目が、広告主が個人をさらしているので、リスナーが広告主個人に感謝して、広告主も気持ちがいいと。
で、みっつ目は、このvoicyの売り上げは全額、被災地支援にまわしている。場合によっちゃスラム街の支援にもまわしている。
事実、このあいだ千葉の台風で被災した子供たちに当てたんですけどね、売り上げの一部をね。売り上げは全額なにかの支援に使うんですけど、被災地支援なのか、スラム街支援なのか。
で、その売り上げのまとまったお金を、このあいだは千葉の被災地に使わせていただいたんですけど。
みっつ目は、被災地支援、スラム街支援に使うと。なので、被災地の子供たち、スラム街の子供たちが気持ちいい。
で、よっつ目ですね。ここがすごい大事なんですけど、支援金を絵本にしているので、『えんとつ町のプペル』にしているので、僕らも気持ちがいいと。
絵本の製作者、株式会社NISHINO、西野亮廣エンタメ研究所の人たちもプラスになっていると。
1つ目は、リスナーが気持ちいい。
2つ目は、広告主が気持ちいい。
3つ目は、支援される側が気持ちいい。
4つ目は、僕らが気持ちいい。
これ、4方良しなんですよ。全員得してるっていう状態ですね。嫌な気持ちをしている人がひとりも発生しないと。
で、ビジネスを設計する時は、絶対これが重要で、結論なにかというとですね、弱者、ストレスがかかってしまっている人が生まれていないから、4方良し、だと。
僕のvoicyを潰そうとする勢力が生まれようがないってことです。
つまり、「全員を勝たせる」というのは最大の防御で、自分の取り分しかデザインしていない人は、反対勢力が生まれるから防御力が低いんです。
よく自分のところに、企業だとか、新しい事業の提案してくる、新しいエンターテイメントを提案してこられる方がけっこういらっしゃるんですけど、ここがほんとに自分の取り分しかデザインしていないんですね。
自分の取り分しかデザインしていないから、やっぱり反対勢力が生まれるわけじゃないですか。快く思わない人がでてくると。
あいつ潰そうぜ、ってなってくる。そうすると、防御力が下がっちゃう。結局、ここに尽きますね。
やっぱり、とにかく徹底的に相手に、まわりに、配慮をして、徹底的に全員を気持ちよくさせて、全員を勝たせるっていう風にしたら、自分を潰そうとする人がでてこない。
なので、結論やっぱ、やさしいセックスがいちばんいい、ってことになるんだよなぁ。
この話はね、僕はよくしているんだけど、改めてね、自問自答したほうがいいかもしれないですね。
果たしてわたしは、まわりにいる人全員を勝たせることができているのか?と。
自分の取り分しか考えていないんじゃないか?と。疑ったほうがいいと思います。
自分の取り分しか考えていない人は、自分の取り分が下がってしまうから。
とにかく、まわりを全員勝たせたほうがいいと思います。
というわけで、今朝は「全員を勝たせろ。もちろん自分も。」というテーマでお話させていただきました。
くれぐれも、自分も勝たせなきゃいけない、ってことですね。ここをボランティアにしてしまうと続かないんで。
きのうもお話しましたが、『西野亮廣「光る」絵本展』の開催権利をサロンメンバーとかに提供しているんですけど、サロンメンバーに常々言っているのは
「利益をだすことを恐れないでください」
ほんとうに心無い声はあると思います。「儲けやがって」って声は届くかもしれませんが、儲けていいんです。じゃないと活動は止まってしまうから。
その上で、みんなにやさしくしてください。ってことをお伝えしています。
【リーダー】敵意帰属バイアス

説明をしてはいけないケース
僕はビジネス書を定期的に書いていて、こんなこと言うとアレなんですが意外と売れっ子なんですよ。
だいたいビジネス書を出すと、コンスタントに15万部とか20万とかトントントンと買っていただけるので、けっこうな頻度で「ビジネス書きませんか?」みたいなお話を出版社の方からいただくんです。
ただ、僕は毎朝、ビジネス書に書くような内容をオンラインサロンに投稿しているんですね。かなり本気で書いてる。
これに関しては、現在進行形で僕が携わっている最新のプロジェクトで直面した問題、その改善方法、次のプロジェクトで仕掛けようと思う事柄、仮説検証。
そういったことをリアルタイムでばーっと書いているから、オンラインサロンの投稿のほうがビジネス書より常に新しいんですね。ビジネス書はちょっと前にやったことのまとめなので、ぜんぶ事後報告。読者の方に届くまでタイムラグがある。
僕はそれに対して「おっせーなー」と思っちゃう性格なので、オンラインサロンで現在進行形でバーって届けるほうが気持ちいい。読み手にとってもそっちの情報のほうが新しいから価値あるだろうし。
なので、最近はビジネス書を書く欲があまりなくなったんですね。
ただ一方で、ずっとそういう活動を続けているうちに「普遍的なテーマ」があるなと思って。新しくも古くもならない「普遍的なテーマ」。
それは、リーダーですね。リーダーとはどうあるべきか。なにを喋って、なにを喋らないか。そういうことは、べつに時代が変わろうがあんまり変わらない。
僕はたくさんのプロジェクトやチームを抱えていて、たくさんのスタッフさんをまとめる立場にあるんですね。絵本チーム、映画チーム、舞台チーム。そのほかにもいろいろ。
そのときの立ち振る舞いを通じて、「これ失敗だなぁ」とか「これ意外とうまくいったなー」とか、ひとつずつちゃんとメモするようにしてるんですけど、このメモには価値があると思ったんですよ。
とくに、これからの時代は、ひとりひとりがリーダーになっていかなきゃいけないから。自分で判断して、自分で仮説継承していかなきゃいけない時代になってきたから。
だから、「リーダーの本」はもしかしたらおもしろいかな?と思って、来年、リーダーに関する本を書こうかなーと思って、最近は、リーダーっていうことにアンテナ張ってます。
ここからが今日のテーマ、コミュニケーションの心得『敵意帰属バイアス』を理解しろの話です。
数年前、オンラインサロン上でメンバーとのやりとりの中でこういったことがあったんです。
北海道の釧路のほうで、僕の講演会をサロンメンバーが企画してくださったんですね。いろいろ用意してくださっている中で、講演会のポスターを作ってくださったんですけど、このポスターが僕の顔写真ではなくて、僕の顔写真をもとに書いたイラストだったんですよ。
「西野亮廣が釧路にやってくる。見にきませんか?」って伝えて集客しようと思ったら、当然、顔写真のほうがいいわけじゃないですか。なのに、その講演会のポスターはイラストだった。
ちょっと不思議に思って「ポスターをイラストにした意味はあるんですか?」って聞いたんですよ。そしたら、主催者の方なのか、イラストレーターさんの友達なのか、関係性はわからないけど「イラストをバカにしないでください!一生懸命書いてるんです!」って返ってきたんです。
僕、びっくりしちゃって。べつにイラストをバカにしているわけではないのに。伝え方が悪かったのかなーと思って「この場面でイラストを使用した意図はなんですか?」っていうことを改めて聞き直したんですよ。
そうすると、そのやりとりを見ていた第三者のサロンメンバーの方が「イラストレーターさんが地元の方なので、地元の応援の狙いもあったのではないでしょうか?」っていうコメントをくださったんです。
それを聞いて「あーなるほど」と。
地元のイラストレーターさんのイラストを使うことで、そのイラストレーターさんに仕事の依頼が入ったりすればいいっていう設計なのかなーって。そう言われて腑に落ちたんです。
なのに、さっきの「バカにしないで!」と言われた方から「このイラストは素敵です!〇〇さんは会社員をやりながらも空いている時間にイラスト頑張って書いてくれたんです!」ってまた追加で返信がきて。
もう、ラチが明かないですよ。
くれぐれも言っておくと、僕はイラストがダメって一言もいってないです。でも伝わってないから、会話が平行線だなって。
このときに、 ビリギャルの坪田先生に教えてもらった『敵意帰属バイアス』を思い出しました。
『敵意帰属バイアス』っていうのは「他人の行為が悪意があるように感じてしまう」ということなんですけど。
たとえば、偶然足を踏まれたのに「わざと踏んだに違いない」と思ってしまうっていうことです。認知の歪みですね。
僕らはこれらをこちらの説明不足だとか、相手の理解力不足ではないということを理解しておく必要がある。
『敵意帰属バイアス』が働いている人には、説明すればするほど裏目に出ちゃうんです。
説明しても「あなたは間違ってますよ」とか「あなたは理解できていませんよ」と言われているように受け取ってしまって、バカにされていると思ってしまうから。しかも、その指摘が正しければ正しいほど傷が深くなる。
相手はアンチ活動しているわけではなくて「本気で攻撃された!」と思ってしまっているんですね。
『敵意帰属バイアス』が働いてしまった人への正しい対処法は
『敵意帰属バイアス』が追加で発動するきっかけを与えない。つまり、声をかけないことです。
『敵意帰属バイアス』が発動する原因は、自信がないとか、見下されていることを極端に恐れるっていうところからきているので、再現性、常習性があるんですね。べつのきっかけでまた発動してしまうことがある。
アンチ活動をしている人に多くみられるんですが、場合によっては『敵意帰属バイアス』が働いてしまう人が同じチームにいたりするんで。
その人を本気で助けようと思うのであれば、間違いを丁寧に指摘するのではなくて、自信をつけさせてあげるということが大事です。
遠回りに思えるかもしれないけど、ここから直していってあげないと問題は解決しない。改善に向かわないです。
107.コミュニケーションの心得。『敵意帰属バイアス』を理解しろ
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